清清しい朝日に照らせながら黒い犬は
一匹の可愛いいイタリアングレーハウンド
(以下イタグレ) ちゃんを発見しました。
近寄ってみるとそのイタグレちゃんは泣いていました。
なぜ泣いているのか尋ねてみると
なんでも耳飾りにしているお花が枯れてしまったそうです。
困った顔で黒い犬は辺りを見渡すとお花は咲いていませんでした。
彼女に似合うお花を探すために黒い犬は走りました。
走れども走れどもお花は見つかりませんでした。
がっかりした様子でイタグレちゃんの元に戻りある事を思い出しました。
黒い犬は慌てて最後の一粒の金のボーロを口に放り込みました。
すると緑一色だった野原がみるみる間に一面のお花畑になりました。
イタグレちゃんはおおはしゃぎで黒い犬に飛びつきました。
そして2匹は恋に落ちました。
【 一年後 】
たくさんの愛といっしょに
イタグレちゃんと
たくさんの子供たち(ミニピン)を連れ
黒い犬は家に戻りました。
そして毎日毎日おじいさん達を困らせたとさ。
めでたし~めでたし
≪終り≫
【解説】
今回の話はミニピンの歴史をもとにパプが勝手に作りました。
私たちが愛してやまないミニピンが人為的な交配や繁殖目的でなく
こんな愛のドラマから生まれていたらいいですね。
【ミニピンの歴史】
ミニチュア・ピンシャーはドーベルマン・ピンシャーを小型化して作られた犬種ではなく、ドーベルマン・ピンシャーよりも古い歴史を持った犬種です。この犬種の起源についてはあまりはっきりしたことはわかっていませんが、この犬種に似た、猫ぐらいの大きさの赤みがかった毛色の犬が、17世紀の絵画に描かれています。さらに、19世紀にははっきりとミニチュア・ピンシャーとわかる犬が絵画に描かれています。
ミニチュア・ピンシャーは短毛のテリア(ジャーマン・ピンシャー)とダックスフンド、そしてイタリアン・グレーハウンドを掛け合わせて作られたといわれています。これらの犬種が持っているそれぞれの特質が、現在のミニチュア・ピンシャーにも脈々と引き継がれています。
例えば、丈夫な体や短気な性質、そしてブラック・アンド・タンの配色はジャーマン・ピンシャーから、恐い者知らずの性格とレッドの配色はダックスフンドから、優美な身のこなしと遊び好きな性格、しなやかで柔軟な動きはイタリアン・グレーハウンドから引き継がれたものでした。
しかし、ミニチュア・ピンシャーはこれらの犬種たちの特徴を寄せ集めただけではなく、どの犬種よりも元気のよい、活発な犬種という独自の特徴も持っていました。
ドイツ原産のミニチュア・ピンシャーは、1800年代に“レー(鹿)・ピンシャー”という独特の犬種として登場します。小型の赤いジャーマン・ロー・ディアー(鹿の一種)に似ていたことからこのような名前が付けられました。ちなみに“ピンシャー”とはドイツ語で“テリア”のことを指します。
1800年代後半には、さらに小型化を目指した交配が重要視されるようになり、その結果、不具だったり醜かったりする犬が誕生してしまうことになります。その後、幸いにもこの傾向は薄れ、1900年頃には再び優美さと健全な肉体を重要視した交配が行われるようになりました。
第一次世界大戦前のドイツでは、ミニチュア・ピンシャーは人気を欲しいままにし、ドッグショーでは常に負け知らずの犬種としてもてはやされていましたが、戦後になると急激に数が減ってしまいます。その結果、この犬種の未来は戦前に各国に輸出された犬たちにゆだねられることになりました。輸出国のひとつであるアメリカでは、人気はそこそこ上昇し、1929年にはAKCからの認定を受けるまでになります。その後は徐々に愛好家を増やし、「トイ・グループの王者」という異名まで与えられ、現在ではアメリカでもっとも人気のあるトイ・グループの犬種のひとつとなっています。
URL: http://www.animal-planet.jp/dogguide/directory/dir10000.html